相続・遺産分割 Q&A
Q: 仏壇・墓石は相続財産となりますか?
A:

仏壇や位牌、墓石や墓地使用権といったものは祭祀用財産と呼ばれており、そもそも遺言や遺産分割の対象となる相続財産とは違うものです。そこで遺産分割の話とは別に、仏壇や墓地を承継するのが誰なのかを決める必要があります。

祭祀用財産を引き継ぐ者は「祭祀を主宰すべき者」と呼ばれます(民法897条1項)。
祭祀主催者は、被相続人が遺言で指定することもできますし、生前に予め指定しておくことも可能です。方法についても、遺言のように厳格な方式は要求されておらず、口頭でも書面でも構わないとされています。
祭祀主宰者になるのは、一般的には法定相続人(たとえば家業を継ぐ長男)などが考えられますが、その資格には特に制限がないため、遺言などによって親族でない人を指定することも可能です(大阪高決昭24.10.19)。

被相続人の指定が無かった場合、祭祀主宰者は慣習や、家庭裁判所の審判によって決定されることになります。祭祀用財産は相続の対象ではないので、遺産分割や相続放棄の対象にもならず、祭祀主宰者に指定された者はこれを拒んだり放棄したりすることはできません。しかし祭祀主宰者になったからといって祭祀を行う義務を負うわけではないので、特に不都合はないと思われます。

なお遺骨をどの親族が引き継ぐのか、という争点に関する相談をまれにお受けしますが、遺骨についても基本的には祭祀主宰者が引きつぐと考えられており、判例もこの立場によっています(最判平1.7.18)。

○民法897条(祭祀に関する権利の承継)
1項:系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
2項:前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。





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