3月
22
2022
三重県の津地方裁判所・四日市支部で、破産手続開始決定が出ました。
今回は「少額管財事件」として開始したため、裁判所に22万円の予納金を納付しています。
今回は、この予納金に関するお話です。
破産手続が管財事件として進められることになった場合、裁判所に「予納金」を納付する必要があります。
これは本件について就任する破産管財人の報酬に充てるため、事前に裁判所へ納めるお金であり、弁護士費用とは別に必要となります。
「少額管財事件」の場合、予納金の金額は、愛知県や岐阜県では原則20万円ですが、三重県の場合は2万円高くなっており、22万円が必要です(※1)
破産手続は地域ごとの運用が若干異なっておりまして、これもその差異の一つということになります。
三重県にお住まいの方が「少額管財事件」の方針で自己破産を申し立てる場合には、事前に予納金22万円の積立もお願いすることになりますので、よろしくお願いします。
当事務所では、三重県にお住まいの方からも、数多くのご依頼をいただいております。名古屋近隣でお住まいの方が、自己破産のご依頼後に三重県へお引越しをされるというケースも時々ありますが、基本的な進行は大きく変わりませんから、引き続き問題なくお手伝いが可能です。
まずは「名古屋駅前 弁護士の無料法律相談」をお申込みくださいね。
※1 同時に官報公告費用(1万数千円程度)も納付します。
10月
30
2018
かなり深刻な「浪費」がある自己破産申立について、名古屋地方裁判所にて「少額管財事件」として破産手続開始決定が出されました。
ご本人の希望もあり、事前にきちんと状況の調査・整理を行った上で「同時廃止」を狙っていきましたが、少し浪費の程度が激しすぎましたので、裁判所に「管財事件」への移行を指示されています。
(こうした展開になる可能性も事前に想定し、裁判所に納める「予納金」20万円の準備方法も調整しておきましたから、速やかに納付を済ませて破産手続開始決定が出ています。)
「浪費」や「ギャンブル」が原因で管財事件になる場合、これは「免責観察型」の管財事件というタイプとなります。
個人破産の管財事件では、この「免責観察型」が非常に多いです。
「免責観察型」管財事件の場合、破産管財人による生活指導・生活監督の期間が設けられますが、多くのケースは3か月程度(債権者集会1回)で終了します。
破産申立前の準備期間と合わせて、浪費やギャンブルからは完全に手を引き、収入の範囲内できちんと生活している姿を裁判所に示すことができれば、かなり深刻な「浪費」「ギャンブル」「クレジットカード現金化」「FX」などの問題行為があったケースについても、皆さん免責許可を得られております。
「浪費やギャンブルがあると、破産できない。免責されない」と誤解されている方が時々いらっしゃいますが、まず当事務所の無料法律相談にて、正確な知識を得てくださいね。
また、今回のように浪費やギャンブルを理由とした「免責観察型」管財事件の場合、基本的に全ての案件で、裁判所に納める予納金が半額になる「少額管財」制度が適用可能という点も、ぜひ知っておいていただきたいポイントです(※)。
(浪費やギャンブルの程度が非常に激しいことを理由にして「通常管財」(予納金40万円)になったりはせず、基本的に全て「少額管財」(予納金20万円)が適用可能です)
少額管財制度は、「弁護士」に依頼することが利用条件の一つです。
「浪費的な生活」「高価な買い物」「頻繁な海外旅行」「ギャンブル」「FX・株取引」「クレジットカードの現金化行為」など、免責不許可事由にあたる行為の経験がある方は、「少額管財」の適用によって費用負担を大幅に軽減できるケースが多いですから、あまり状況が悪化する前に「名古屋駅 弁護士の無料法律相談」をお申し込みくださいね。
(※)管財事件のタイプは複数あり、1つの案件に「免責観察型」「財産調査型」「否認型」など複数の管財事件タイプが重複適用されるケースもあります。
浪費やギャンブルを原因とする「免責観察型」管財事件については全件について少額管財が適用されますが、例えば「免責観察型」かつ「否認型」といった複合型管財事件の場合は「通常管財」(予納金40万円)となるケースがあります。
個別案件の内容をよく確認・検討して見通しを立てますから、まずはご相談ください。
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6月
29
2018
名古屋地方裁判所にて進めていた自己破産案件について、同時廃止となり免責許可決定が確定しました。
今回は、過払い金が発生していたため、訴訟で満額回収して弁護士費用を調達しており、依頼社ご本人からの持ち出しはゼロで最後まで進めることができました。
過払い金を回収した後の自己破産手続が「管財事件」となるか「同時廃止」で済むかについては、過払い金から、自己破産のための諸費用を差し引いた後に残った金額にもよります。
今回は過払い金の残額が同時廃止基準の範囲内にあり、裁判所から問題視されうる他の事情も特に無かったため、比較的スムーズに同時廃止が認められたと思います。
同時廃止の場合、ご本人の財産が換価されることはないため、財産はお手元にそのまま残せます。
今回も、免責許可決定が無事に確定したので、過払い金の残金をご本人にお返しして、全て業務完了となりました。
ご事情によって自己破産の具体的な進め方は全く異なりますが、可能な限り、ご本人様にとっての経済的負担が軽くなるようプランを立てていきますから、まずはご相談くださいね。
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5月
24
2018
名古屋地方裁判所に、過払い金請求訴訟を起こしました。
今回は、自己破産のご依頼をいただいた方について財産状況を調査したところ、過払い金が判明したケースです。
残念ながら、現在の債務全てを完済できるほどの過払い金は出ていませんでしたが、自己破産するための弁護士費用や、裁判所に納める予納金は、全て工面できそうです。
このように、「自己破産したい」という方でも、よく調べてみると、過払い金が発生していることがあります。
現状では、50歳代以上の方に多い傾向かと思います。
過払い金が発生していたものの、残念ながら完済から10年が経過し、消滅時効が完成してしまっているケースもありますから、長く取引してきた記憶のある方は、お早目にご相談くださいね。
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5月
10
2018
当事務所の弁護士は、自己破産のご依頼を受けて、破産手続開始申立の「申立代理人」となる業務を日々行っていますが、その一方で名古屋地方裁判所から選任され、他の弁護士が「申立代理人」となった破産事件の「破産管財人」を務めることもあります。
今回は、私が「破産管財人」として就任案件の業務を進めた結果、一定規模の回収財産(破産財団といいます)が形成されたため、裁判所の許可を得た上で、全債権者に対して公平に分配する「配当」を実施しました。
個人の方が自己破産をされる場合、債務の返済義務を免除してもらう「免責許可」を得ることが主な目的になっていますが、破産という制度の趣旨上は、残された財産を債権者に対して公平に分配する「配当」も、非常に根本的かつ重要な部分です。
自己破産した方ご本人については、今後の生活のため「自由財産拡張」という制度によって、原則として合計99万円までの財産をお手元に残すことが許されていますが、もし99万円を超過する財産が存在する場合、超過部分は今回のように債権者への配当や、滞納税金の支払等に充てるための原資とされるのが破産制度のルールです。
破産管財人は、こうした配当実施や自由財産拡張のほか、免責許可の判断にも深く関与する立場です。
裁判所および破産制度自体が「破産管財人」に求めている役割をよく理解し、実践することによって、自己破産の「申立代理人」として業務を進める場合も、「裁判所や破産制度の求める実務的な落とし所」を踏まえた申立準備が可能となり、よりスムーズな自己破産・免責許可の実現が可能になると考えています。
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4月
27
2018
静岡地方裁判所の浜松支部で自己破産の債権者集会があり、当事務所の弁護士が新幹線で出頭してきました。
浜松市というと地理的には少し遠いですが、当事務所は名古屋駅まで歩いてすぐですし、新幹線を使えば浜松駅まで約30分ですから、感覚的にはJR新快速で岡﨑市の裁判所(名古屋地方裁判所の岡崎支部)まで行くのと大差ありません。
名古屋駅の新幹線乗り場は、当事務所のあるJR名古屋駅「桜通口」(東側の出口)と反対側、「太閤通口」(西側の出口)方面にあります。
今回写真のとおり、太閤通口周辺ではすでにリニア中央新幹線の工事が始まっているため、あちこち白い仮設壁で覆われていたり、赤いカラーコーンが延々配置されていたりと、少し雑然とした状況となっていますが、完成が待ち遠しくもありますね。
浜松支部での債権者集会は、特に問題もなく集会1回で異時廃止となり、事前に自由財産拡張の申立も全て認められていたので理想的な進行となりました。
名古屋から見て多少遠方のエリアでも、「出張費用」「日当」などが発生しない形で極力対応するようにしておりますので、お気軽にご相談くださいね。
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4月
19
2018
法人とその代表者、2件の自己破産申立を同時に行ったところ、裁判所から通知された「管財予納金」が想定よりも高額になったため、「それほど高額化する事情は無いはずだ」という主張を行っていましたが、何とか主張が通って妥当な予納金額となりました。
管財予納金の金額決定は、一般的には裁判所の裁量がとても大きく、そもそも会社破産の管財予納金は高額になるケースがあることも事実ですが、今回は押し戻すことができて本当に良かったと思います。
自己破産のご依頼をいただいた弁護士は、依頼者ご本人の自己破産申立について「申立代理人」という立場にあり、依頼者ご本人にとって、より負担の軽い、スムーズな自己破産・免責許可の実現を目指す立場です。
簡単に言えば、依頼者ご本人の味方ということになります。
一方、裁判所や破産管財人は、債権者も含めた全ての関係者にとって公平であることが求められ、社会的にも公正な破産手続を実現すべき立場にあります。
私は「申立代理人」として破産手続に関与する場合、こうした公平・公正であるべき職責を担う裁判所や破産管財人の判断を、基本的には尊重すべきであると考えています。
ただ、ごく稀ではあるものの、今回のように疑問のある判断もゼロとはいえません。
他にも、ご本人にとっては重大な問題である「自由財産拡張」の判断については、破産管財人の意向にも影響を受けますから、あまりに独自解釈をされて依頼者ご本人の利益を不当に害する方向に行くようであれば、「ここは譲れない」という局面、「ハッキリ意見を述べなければならない」局面も稀にはあります。
必ずしも、こちらの主張が裁判所や破産管財人に通じるケースばかりではありませんが、依頼者の代理人として正当な主張はきちんとしていくという姿勢自体は、自己破産の申立代理人としては忘れてはならないものであると考えています。
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12月
15
2017
名古屋地方裁判所で、会社破産の債権者集会に出頭してきました。
申立準備に少し時間を要しましたが、その分きちんと調査・状況整理を実施することができましたから、管財予納金も最低ラインで済み、申立後の進行も非常にスムーズであったと思います。
債権者集会は1回で終了、社長さんは自由財産拡張申立も全て認められ、約1ヵ月後には免責確定の見通しです。
年明けからの破産申立は新しい同時廃止基準が適用されるため、他の案件についても年内の破産申立を急ぎで行っているところでもあります。
相変わらず慌ただしい年末となりそうです。年内の法律相談をご希望される方は、お早目にお申込みくださいね。
写真は、今年オープンした名古屋駅JRゲートタワーのエントランスです。
名古屋駅前も長いこと工事が続いていましたが、JRゲートタワーとJPタワーが完成し、すっかり鮮やかになっていますよ。
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10月
06
2017
平成30年1月1日から、名古屋地方裁判所の管内では、自己破産の「同時廃止」基準が一部変更されます。(これは裏から言うと、「管財事件」の基準変更でもあります。)
従来のルールの一つが、「保険」「株式」など個別の財産ジャンルごとに見て、その換価価値が「30万円以上となる財産ジャンルがある場合は管財事件とする」というものでしたが、この基準額が「30万円」から「20万円」に引き下げられます。
つまり、「解約すると20万円の返戻金がある保険」のみを有している方は、従来であれば同時廃止の基準内だったところ、今後は管財事件になるという様に、従来よりも管財事件の適用範囲が広がることになります。
一方、財産の「総額」が40万円以上の場合には管財事件とする、という従来の財産総額ルールは撤廃されます。
これにより、財産ジャンルごとの換価価値が20万円を下回っていれば、財産総額が40万円を超えているケースであっても、基本的には同時廃止の基準内ということになります。
(ただ財産状態に不明瞭な点があると判断された場合、調査のために管財事件となるのは従来ルール通りです)
また、「普通現金」「預金」の両ジャンルは合算して考慮することとなり、合計して50万円以上の場合に管財事件とする、という扱いになります。
これにより、「40万円の普通預金」を有している方は、従来であれば管財事件となっていたところ、手持ち現金との合計が50万円に満たなければ、同時廃止の基準内ということになります。
このように今回の基準変更は、局面によって同時廃止となる範囲が広くなる場合、狭くなる場合があります。
「同時廃止で済むかどうか」は、ご本人様にとっても大きな問題ですから、当事務所としても、可能な限り同時廃止基準内での破産申立となるように段取りを立てていきますが、案件の内容によっては、最初から管財事件を前提とした準備をすることが適切なケースもあります。
ここで無理に同時廃止基準をクリアしようとして不正な財産処分などを行ってしまうと、裁判所に悪質なケースと判断されて結局は管財事件となり、むしろ厳しい調査を受けるという展開にもなりかねません。
無料法律相談にて、あとで問題にならない適切な進め方を弁護士から詳しくご説明します。
くれぐれもネット情報などを根拠に独自判断をせず、早い段階で弁護士のアドバイスを受けてくださいね。
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11月
22
2016
7月に破産申立を行った2件の事業者破産ですが、いずれも集会を1回のみ実施して異時廃止となり、ご本人の免責も無事確定しました。
特に問題も生じることなく、想定していた範囲内の対応で完了させることができたと思います。
案件にもよりますが、このように事業者の方でも破産申立を行ってしまえば、大きな混乱も無く淡々と解決まで進んでいく案件も多いですから、生活再建のためには、ともかく動き出すことが肝要です。
破産申立までの準備段階では、色々と細かいことをお聞きしますが、全てこうしたスムーズな進行に向けて必要なことですから、ご協力をいただければと思います。免責について不安をお持ちの方も、まずはご相談くださいね。
JRゲートタワーも出来上がってきました。
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