2月 03 2009
弁護士の仕事、事務方の仕事
法律論や書面の書き方、またどういった証拠が必要かといった判断は、弁護士であれば当然できなくてはなりませんが、例えば登記簿や戸籍謄本などをどのように取得するのか、裁判所への書類の提出や保管金の納付や還付はどういう手順でするのか、といった実務的な事は、必ずしも弁護士が自ら行うわけではありません。したがって、いざ独立開業して仕事をしている自分の姿をイメージしようとした際、「実際の手続き上はどうなっているの?」という問題に直面する方もいらっしゃるでしょう。
既に運営システムが完成している法律事務所ほど、弁護士と事務方の業務が分業化されています。熟練の事務方は、特にあれこれ指示しなくてもスケジュール調整から必要書類の取り寄せ、経理など一通りやってくれるので非常に楽ですが、こうやって全てお任せ状態にしていると、事務所や事件がどう回っているか、本当の全体像が見えないままになってしまいます。
このような状況ですと、独立開業を思い立ったとしても、なかなか具体的なプランを描きづらいことになるのではないでしょうか。
一つの法律事務所が切り盛りされている現場には、経営の普遍的なヒントが数多く隠されているものです。勤務弁護士(イソ弁)として過ごしている際、事務方の仕事内容についても自分なりに理解しておくことは大変重要ですし、実際に独立開業した際の効率化されたマニュアル作成などにも繋がっていると感じています。