3月 01 2009
ネットバンクを利用する
弁護士はお客さんから依頼を受けて損害賠償を請求したり返済交渉をしたりと、依頼者のお金を扱う機会が大変多いものです。また事務所の運営においても、弁護士会の研修費を払ったり税金を払ったりといった用事が日々ありますから、法律事務所の事務員さんは何かというと銀行まで出かけていくことになります。法律事務所は裁判所の近くで開業されることが多いようですが、銀行・ATMの近さも割と重要なポイントだと思っています。
ただ最近ではATMからの振込限度額が1口座あたり1日150万円までとされていますから、ATMだけの利用ですと少し大きい金額の振込みでも銀行窓口で手続しなくてはならなくなり、混雑している時に長いこと待たされたり、細かい話ですが振込用紙を書く手間もかかります。ネットバンクを利用すれば、150万円以上の振込や日付指定振込、口座残高の確認なども外出することなく可能となりますし、振込手数料もATMや銀行窓口より安く済ませることができます。逆にこういったシステムを利用していないと、お客さんからの入金があったかどうかを確認するために、事務員さんが一日に何度もATMまで走って記帳を繰り返すといった光景が繰り広げられてしまいますから、こうしたロスは事前に回避する方向で事務所を設計することが必要でしょう。
破産や相続などで裁判所の手続を利用する場合に、裁判所へお金を納めることがありますが、この際にはPay-easy(ペイジー)を使ったネット経由の費用納付をすることができます。事前に裁判所で「電子納付」利用の登録手続が必要ですが、一度登録してしまえば、その後は裁判所から発行される納付番号をPCから入力してすぐ納付完了、振込手数料も不要と、非常に便利なものですから是非お勧めしたいものです。
これを現金で納付しようとした場合、裁判所のお金を扱っている窓口(出納課)や金融機関で支払をすることになりますが、やはり支払伝票に記入をしたり、混雑していると待たされたりする手間が生じてしまうことになります。
こういった細かなことは、法律事務所では基本的に事務員さんが行う作業ですから、弁護士自身はそれほど気にしなくてもよい、という考え方もあるかと思います。
しかし独立開業した直後ですと、事務員さんがおらず経営者弁護士が全てやらなければならないという事態も普通にあるでしょうし、そうでなくても事務方の作業効率というものは、結局のところ弁護士自身の仕事の効率に直結してくるものです。
あちこちから良いやり方を取り入れ、できるところから無駄な労力をカットして日々効率化を図っていくという精神が、地味な部分ではありますが大変重要だと考えています。
お勧めの業務効率化対策があれば、私にも是非教えていただきたいと思っています。